継続が苦手です。
夏休みの宿題はたいてい、夏休みが終わる最終日にまとめてやっつけるタイプでした。
試験勉強も基本的に一夜漬け。そして最近はついに、一夜漬けさえできなくなりました。試験前日の昼過ぎにいそいそと資料を引っ張り出し(試験前日の朝はなぜか早く起きれません)、やっと現実を見て焦り出し、飲食するのも忘れて必死でお勉強。時計の針が深夜0時をまわる頃、久々に発揮した集中力になぜか満足してしまい、余裕もないのに湯船に湯をはってゆっくりお風呂に浸かったりなんかして、良い香りのバスソルトも入れてしまったりして、お風呂から上がると深部体温がゆっくりと下がるとともにモチベーションもゆっくりと下がり、ある種悟りに似た「諦め」の境地にいたった暁には、あれおかしいな、ゆっくりと寝床へと向かう愚かな肉体、、。
言い訳はあります。継続が苦手、言い換えると計画性がない、計画通りに事を遂行することが苦手な人って、今この瞬間、一番関心があることに集中してしまう傾向があると思うんです。この時間から勉強を始める!と例え計画していたとしても、その時その瞬間とてもお腹が空いていたからおやつを食べることを優先してしまったり、フッと急にアイデアが湧いてきたが最後、アイデアの先が気になって気になってそっちの創作活動に専念してしまう、なんてことも。頭の中にいろんなアイデアやto doや考え事などが溢れていて、脳内で全てが同時進行で思考されているので、不意にあっちやこっちや、今のメイントピックが飛び回ってしまうんですね。こういう人、大体脳内のドーパミンが枯渇しています。
もちろん生まれつきの性格もあります。性格診断でよく問われるのは、最初に全て計画を決めて、その通りに取り組む計画型か、物事を進みながら同時に考えていく探索型か。極端にどちらかの方もいれば、大抵の方はどちらの要素も兼ね備えていますよね。私は基本的に先の見えないのが好きな探索型ですが、受験勉強の名残りなのか、計画を立てるのも実は嫌いではありません。
計画は立てるのは好きだけど、いざ始めてみるとなんだかめんどくさくて続かない、なんて方は、もしかしたらエネルギー不足かもしれません。ストレス社会を頑張って生きている方は、副腎を酷使しているので、それによって同じホルモン産生臓器である甲状腺の機能も低下して、だるさが出てきているかもしれません。コロナ以降継続が苦手になった、という方はおそらく、感染によってエネルギー工場であるミトコンドリアの数が減ってしまったから、エネルギー切れになっている可能性もあります。(たくさん運動して、サウナ行って、ファスティングして、ぜひミトコンドリアを増やしてください!)
なんて色々言い訳を重ねて、ことごとく継続が苦手などうしようもなく計画性のない私ですが、最近めずらしく続いているものがあります。
それは、ジャーナリング。
ジャーナリングはいわゆる「日記」なのですが、私はその日あった出来事などだけでなく、パッと思いついたアイデアや、これいいな!と思った表現、深掘りしたいトピックについて考察を書いたり、好きな歌の歌詞を書いたり、とりあえずその日その時頭の中にあるものを、頭の中を整理するために書いています。先述した、頭の中にいろんなトピックが同時進行しているドーパミン低めの私のような方には特にピッタリ。
書いていると、自分を客観視できるようになります。自分の輪郭がどんどんはっきりしてきて、より自分のことを深く知れるようになるんですね。あ、私って今これを求めているんだ!とか、私は本当はこれがしたい、あれがしたい、何をすると楽しい、モヤモヤしている理由はこれだったのか、などなど。一生ずっと一緒にいて、仲良くすべきはまず「自分自身」ですから、自分のことを知るって本当大事ですよね。
ジャーナリングのまたいいところは、ふとした時間に数ヶ月前のページを読み返すと、その時の自分の喜怒哀楽や葛藤、頭の中を占めていたものがまざまざと思い出されるんです。日々忙しく生きていると、今と、ちょっと先のことで精一杯になるので、数ヶ月前のことを思い出すことなんてあまりないですが、ふとジャーナリングのページを振り返ると、あの頃葛藤していたことやわからなかったこと、見えなかったことは、今現在、たいてい乗り越えられていることが多いんです。そうすると、自分のことがとても愛おしくなります。自分の人生の手記というのは、そのへんの小説より、よっぽど面白い読み物になります。
さらにもう一つ、このジャーナリングのすごいところは、「今年のうちにこれがしたい!あれがしたい!こうなっていたい!」という目標なのか妄想なのかわからないけれど、とりあえず書き付けていたものが、振り返ってみると大体叶っているということなんです。これには驚きました。やはり数ヶ月先の理想の自分というのを書いてみると、そう思っている自分というものが改めて整理され、そうすると意識せずとも、そこからの行動が変わってくるのだと思います。常に意識しなくても、潜在意識の中に自分の行きたい方向性がすっと入り込むのかもしれません。
今年が始まってからほぼ毎日、どこへいく時もほぼ常に持ち歩いていたので、表紙は手垢で艶が出て、へこみやキズなどもなんだか愛おしく感じてきます。
1日1ページ欲しかったので、ノートはモレスキンのデイリープランナーを使っています。モレスキンは、遡れば昔ダリやゴッホ、ピカソ、ヘミングウェイなどのアーティストや思想家が使っていたことで知られている老舗ブランド。私も彼らが築いた歴史を繋いでいくような気持ちになり、使っていてとても気分が良いです。(ちょっとミーハーかもしれません。)ちなみに今でも、moleskineartと調べると、いろんなアーティストがモレスキンのノートに作品の下書きをしていて、それを発信しているのでとても面白いです。
サイズはポケットサイズ。このどんなバッグにもすっぽり入り、小さいかなと思いきや意外と書ける、でもページが大きすぎて書いて埋めるのに苦労するほどではない、この絶妙なサイズ感がとても良いです。罫線の色、シンプルなデザインもよし。こういう日々使うものはいかにシンプルでデザインが良いか、が相棒にする決め手です。
そんなこんなで、なんだか日々のジャーナリングを楽しめているからか、めずらしく今年「継続」できています。継続の秘訣はおそらく、各テーマを限定せず、肩肘張らず頭の中にあることをとりあえず無心で書く、ということと、何より楽しむことなのかなと思っています。私たちはとかく結果を求めがちで、結果が出ないと落ち込んだり、悲しんだりする大変な生き物ですが、その結果に至るまでのプロセスを心から楽しんでいるなら、別に結果が出なくてもいいじゃん、楽しいと思っていることをやっているだけだから、と思えると、また違った角度から日々を見つめられる気がしています。